『帰ってきた変態まつり 第3弾~! 齋藤ユキエ×猿山典宏』

6月の変態まつりお知らせです。

7・8月は変態まつりはお休みしますので、是非6月の強力ラインナップをご覧いただきたいです!

6/18日(日)、25日(日)19:00 start(18:30 open)
料金:予約1400円・当日1500円(いずれも1drink 付き)

変態まつりの名にふさわしい、2人のタッグ!
かつて自主映画界きっての美少女と呼ばれた齋藤ユキエのマゾヒズムと、並のエログロが裸足で逃げ出す猿山典宏の生き物1コマ編集展開を、体験せよ!

プログラム(18日・25日共、同プログラム)

齋藤ユキエ作品
『かげのあかり』16mm/15分/1993年/バンクーバ国際映画祭1993正式招待
『行き暮れども待ちあかず』8mm/25分/1995年/ロッテルダム国際映画祭1996正式招待

猿山典宏作品
『貴公子』 BETACAM SP (Hi8撮影)/1分59秒/1992-1993年改訂 『転落』 BETACAM SP (8mm撮影)/1分59秒/1993-1994年 1996改訂
『強制送還』8mm→DV/3分/1995年/バンクーバー国際映画祭1996・ロッテルダム国際映画祭1997正式招待
『牢獄ノ祭典』DV(8mm撮影)/4分/1996-2006年/ロッテルダム国際映画祭2008正式招待

★上映は、デジタル上映となります。
★上映後は懇親会あり:参加費1500円(1drink+おつまみ数品、おにぎり付)
席数が限られていますので、ご予約いただくと確実です。
メール:tobiuo@asahinet.jp
電話:03-6454-7745

『行き暮れども待ちあかず』解説

甘い平凡な日常生活。そしてそれと対になる、恋人によるやや常軌を逸した日常的な虐待が描かれる。この映画には、少女マンガのようなロマンチックな精神と、凶暴なマゾヒズム・自虐性が共存している。なぜこんなことが可能だったのだろうか。こんなに嫉妬させられた映画は他にない。齋藤ユキエ自身が演じるヒロインの苦痛に歪んだ表情がスクリーン越しに私に迫ってきて、目に焼き付く。特に養鶏場での、鶏の鳴き声(悲鳴のような)がさんざめく中での、精神的・肉体的に追い込まれたときの彼女の表情。何百羽といる鶏も加担している、場の異様な高揚。私にとって、ずっと忘れられない映画である。(小口)

猿山典宏作品解説
8ミリフィルムで撮影されているが、編集がコマ単位でなされているためフィルム上映が危険でできない、という『強制送還』。今は“CGでなんでもできます”と学校でも教えるらしいが、その真逆をいく究極のアナログ手法を今、まのあたりにする快感たるや!『牢獄ノ祭典』は原爆投下から90年代半ばの同人ゲ-ムまでを背景にし、長崎での調査を経て10年がかりで完成した力作。猿山氏の頭の中にあるその関連は何度聞いても不明だが、そんなことはどうでもいい!江戸前アナゴが男のアナルでビュンビュンと振られ、キーボードを叩く指に黒い雨が浴びせられる、この洪水に飲み込まれたかのような、竜巻にさらわれたかのような感覚に、ただ身を委ねるべし。(小口)