5月19日(日)
Aプロ15:00~ 『絶頂』大西 健児
Bプロ17:15~ 『奇病Ⅰ』『奇病Ⅱ』『記念写真』中村 雅信
『STÄDEL』『SPEED TRAP』太田 曜
『不在の扉』『ヴラジミール・ケンプスキーの映画』末岡 一郎
『下弦の月』能登 勝
料金:1プロ券 1,400円(1ドリンク付き)/2プロ通し券 2,200円(1ドリンク付き)
懇親会:1300円(1ドリンク、軽食付き)
8mmの粗さも好きだけど、、8mmよりさらにレアアイテムとなってしまった16mmの、この質感を今再認識したい!しかも、最高の“作品強度”で!
とびうおkitchen終了にあたり、「変態まつりファイナル」是非お越しくださいませ!(おなじみ、上映後の懇親会もあります)
上映作品(すべて16mm作品、デジタル記載あり作品以外フィルム上映)
大西 健児 『絶頂』1997年 96分 (事情によりデジタル上映)
大西健児の映画について何か語ろうとすると、“すごい!”“ヤバい!”“面白い!”といったありきたりな言葉しか出てこなくて、困る。私にとって大西健児の映画を観ている時間は、ただうっとりと“性的恍惚”を感じている時間である。それは、セックスが写っているからではなく、私の好む唐突な暴力が写っているからでもなく、殺伐と荒れた画像に宿る大西健児の精神に、私が常に完敗していることを感じるがゆえの、マゾヒスティックな快感なのだろう。
中村 雅信 『奇病Ⅰ』1977年 3分、『奇病Ⅱ』1977年 5分、『記念写真』1978年 3分
なんと40年程も前に撮られた中村雅信の作品群は、「少女はエロティックな存在」という先鋭的な概念を炸裂させており、いまだによくある「少女は聖なる存在」という感傷的な幻想と真っ向から対立し、今なお、私達を圧倒する!ホットパンツの少女が逆立ちするだけで、ミニスカートの少女が高いところに立っているだけで、私がこんなにも興奮するのは、気のせいなんかではない。フィルムには確かに、撮影者の震える心が反映されてしまっているからなのだ!
太田 曜 『STÄDEL』1985年 7分 サイレント、『SPEED TRAP』2004年 6分
「フィルム原理主義者」として名高い太田曜は、上映の際にスクリーンを触って質をチェックしたりして、私を困らせる。「映画内で流れる時間と現実の時間との間の差異を映画で表現する」とか難しいことを言って、私を困らせる。「どんな映像作家にも、世界中に3人は熱狂的なファンがいる」などとのたまい、ほんとかなァ、と信じていなかったら、その後神保町で「私、太田曜の映画が熱狂的に好きなんです!」と力説する女子に出会い、その人が日本酒を飲み過ぎていたりして、困った。私も日本酒を飲みながら「今は現実の時間?映画内?」と太田曜の映画を思い出した。
末岡 一郎 『不在の扉』1992年 11分、『ヴラジミール・ケンプスキーの映画(Vladimír Kempský’s film)』2010年 8分
2010年10月、チェコスロバキアの辺境・イフラヴァというところで開催される映画祭で、末岡一郎レトロペクティブが上映される、と聞き、私はイフラヴァに飛んだ。「今どうしても観ておかなければ!」という衝動だった。(そしたらイフラヴァで某K氏から、“末岡一郎の追っかけ”という称号を頂戴することとなった。名誉なことである。)衝動は変わっていない。末岡一郎の映画の不可思議な揺らぎを今観なければ、フィルムで体感しなければ!!
能登 勝 『下弦の月』2006年 23分 サイレント
能登勝の蟻。これは一体何?!他の誰がこんなことを思いつくだろうか、そして、ホントに蟻を使って実行に移すだろうか!?能登勝の日記的・夢的作品の強度にも毎回驚かせられるが、でもでも、なんといっても蟻を素材とした作品が私は好きだ。作品に映っている蟻はそこらへんの働き蟻を捕まえてきたのだろうが、能登勝の手にかかると、自然界で普通に動いている蟻とは違う様相を呈す。それを見てどうしてこうなっているのか?が私には謎なのだが、謎だからこそわからないからこそ、感動的である。
Aプロ15:00~ 『絶頂』大西 健児
Bプロ17:15~ 『奇病Ⅰ』『奇病Ⅱ』『記念写真』中村 雅信
『STÄDEL』『SPEED TRAP』太田 曜
『不在の扉』『ヴラジミール・ケンプスキーの映画』末岡 一郎
『下弦の月』能登 勝
料金:1プロ券 1,400円(1ドリンク付き)/2プロ通し券 2,200円(1ドリンク付き)
懇親会:1300円(1ドリンク、軽食付き)
ご予約:rocketkakarityo55@gmail.com
(小口容子facebookのメッセンジャーに連絡でもOKです)※席数が限られているため、ご予約をお勧め致します